庭木の剪定(モチノキ生垣)/茨城県つくば市

建物を風雨からまもるために植栽されたモチノキの高い生垣。茨城県のつくば市や土浦市、かすみがうら市などの農家の庭には、防風、防火を目的としたモチノキによる生垣をよく見かけます。昔の建物の壁は土や木で出来ており、風雨に弱いためその保護を目的としております。また、この地域では冬場に強い西風が吹き乾燥し、田畑のほこりが舞い上がります。それらから守るのも高生垣の役割です。本来、生垣の刈込はラインから外側に出た枝を切って形を整えるのみでしたが、中に枝が混んでしまい管理が大変でした。中に枝が混むことによって防風、防火の役割を果たしておりますが、最近では土壁の上にサイディング(鉄製、コンクリート製の外壁)を張っているため、生垣の防雨という機能は薄くなっております。そこで、中にも鋏を入れて枝葉の量を少なくすることによって成長を抑えられるほか、管理も楽にすることができます。植えられてから何十年と経過し形づくられた幹の太さや枝ぶりが浮き立ち、庭木として鑑賞できるようになりました。

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刈込透かしによる剪定技法で幹枝が見えるようになった生垣/茨城県つくば市

2018年03月01日